あみだ堂

本庄市 入浅見

入浅見の西はずれに、あみだ堂という小さな、お堂がある。お堂の前には高さ2m、横1m ほどの岩石が立っている。昔から、このあみだ堂の前に小川が流れている。入浅見から児玉に行くのにも、一つ山を越えていかねばならなかった。そのためには、かならず前の川にかけてある石橋を渡らなければならなかった。

しかし、夜になってここを通る人には、必ずどこからともなく、「もしもし」と、叫び声がきこえてきたために、人々は大変恐れて村中のさわぎになりました。この辺一帯を治めていた佐々木の殿様はこの話をきいて自分で叫び声の正体をつきとめようと思い、夜になるの待って、橋の上にやって来ました。すると後ろから人の叫び声が聞こえたので、その叫び声めがけて刀を切りつけました。すると、「カチン」と音がして刀が折れてしまった。

翌朝、橋のたもとに行って見ると刀あとのある岩石が立っていました。そのことがあってから佐々木の殿様は、この岩石を、あみだ堂に祀ったと伝えられている。今もこの岩石には刀傷のような線が入っている。また、佐々木の殿様は実存の人物であると伝えられている。

(県北の伝承と民俗 柳進著より)

本庄児玉の民話

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